ミュンヘンのMS CEOのスピーチ

マイクロソフトが自社製品のセキュリティに関してスピーチをする、というニュースが事前にnytimesに出ていた。わざわざヨーロッパのMunichでスピーチをする、ということで、あんまり大した話は出てこないだろうと思っていたが、それはその通りだったようだ。あくまでもこれからのロードマップをかい摘んで話したにすぎない。

ところが、実際にそこにいた人によると、かなり迫真にみちた話が出ているのではないか。それはライバルというか、Enemyであるgoogleの話である。

joiさんのところにゲストブロッガーとして書いているnytimes/international herald tibuneの記者氏の記事を読んでびっくりした。

Ballmer clearly views Google as enemy number 1. He said something like Google had better watch out because the people in Microsoft will be forced to work “harder and harder and harder and harder and harder and harder until we offer better services” repeating the word half a dozen times. Quite forceful and you can see his drive.

バルマー氏は、はっきりと、「第1番目の敵」と言い切った。さらに、google提供のサービスに勝つまでは、マイクロソフト社員は、“harder and harder and harder and harder and harder and harder"モードで仕事をすることを強いられるようになる、そうだ。harderが6回です。マスメディアというのはこういう内容を記事にしにくい。

「CEOのバルマー氏は顔を真っ赤にして、harderと六回、繰り返して、googleへの敵意をあからさまに表明しました」なんてことを書けるんだろうか?

顔を真っ赤、というのは主観的。
harderを六回繰り返した、というのは、セキュリティ関係のロードマップに関する公式発表とは関係ない。
敵意をあからさまに表明した、というのは主観的表現にすぎる。

そういうわけで、この内容を書いても原稿はたぶんボツになるはず。あたりさわりのない、ほんわかした、企業向けのセキュリティ関連ロードマップが記事になり、みんなが思う。

「やっぱ、MSがヨーロッパあたりの町でやる程度のショボイ話だな」と一般人は思うわけだ。/.Jにも出だし部分を投稿したが、放置後、却下された。なので、こっちに書いておくことにした。

harderを6回。わたし的にはトップニュース。